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フィービ・スノウのこと

Category : 1970年代/音楽
先日の松本前復興担当相の辞任記者会見で、カズオ・イシグロと並んで唐突に名を挙げられたフィービ・スノウ。「誰?それ」という疑問と、「え、彼女亡くなってたの」という驚きとの2種類の反応で、ここ数日彼女の名がネット上を多く飛び交ったようです。私の反応はもちろん後者。

私は、いずれ自分でコピー(演奏)したい気に入りの曲を集めたCDを作っていて、それに「師匠」というタイトルを付け、車での移動中によく聴きます。この中にフィービ・スノウの『GOOD TIMES』が入っていますので、彼女は私にはお馴染みの師匠なのです。彼女が弾くこの曲のイントロのブルースのお手本のようなギターフレーズが、めっちゃカッコ良いんです(ファースト・アルバム『サンフランシスコ・ベイ・ブルース ブルースの妖精/フィービ・スノウ』に収録)。

フィービ・スノウ/ファースト


でも、最近の彼女の動向はまったく知りませんでした。バカタレ大臣の発言がきっかけで、その後の彼女をいろいろ知ることができたのですから、彼には感謝しなくてはならないかも。



   LA_times.jpg

このことで少し気がかりなことがあったのですが、日本のメディアのフィービ・スノウ死亡記事はあまり詳細ではなく、あちこち検索していてたどり着いたのが、『ロサンジェルス・タイムス』の追悼ページ。彼女の地元の、こっちで言ったら『高知新聞』みたいなとこの記事ですから詳しいことが書いてありそうだったので、乏しい英語力で2時間くらいかけて読みました。しかし、解らないところはトバし読みしましたので、だいたいのことしか知ることができませんでした、ハイ。

気がかりなことというのは、ヴァレリーという彼女の娘さんのこと。ヴァレリーは重度の脳障害を持って生まれ、フィービは娘さんの介護のこともあって、芸能界の表舞台から遠ざかっていたということです。フィービが亡くなって、ヴァレリーはどうなったんだろう、というのが気になったのですが、同紙には彼女もまた2007年に亡くなっていることが書かれていました。
介護は31年間に及び、娘さんの死の数ヵ月後に彼女は歌手活動を再開しますが、そのわずか2年後に脳出血で倒れてしまいます。悲しい話ですね。結果的には娘さんが先に死んだことは良かった、と言えばいいのか。重度の障害者の娘さんを残してだと、死んでも死に切れないでしょうから……。「ブラックホールのような」暮らしのなかで、お互いは「ベスト・フレンド」だったと彼女は語っていて、力の限り娘さんに寄り添い支えた、愛ある生き様が偲ばれます。

そして記事は、彼女が夫と離婚して、ジュリアという人の妹?として生きてきた、という1行で締めくくられています。

でも記事は暗い話ばかりではなく、若い頃の彼女は「女ジミ・ヘンドリックス」になりたくて、彼のコンサートに通いつめて奏法を学ぼうとしたが、結局スーパーギタリストにはなれそうもないと諦めた、などというニヤリとさせられるエピソードも載っています。



フィービ・スノウ/雪模様

1976年頃のある日、東京下北沢の喫茶店で、ビートルズ『ドント・レット・ミー・ダウン』の女性によるカバ・ーバージョンが流れてきました。静かなポップ・バラード調で始まったかと思うと、突然ド迫力のゴスペル・コーラス風に転じ、その次はレゲエ風に変わる、という遊び心のあるアレンジなんですが、これがまたえらくカッコよくて、店の人に誰が歌っているかを尋ねたところ、フィービ・スノウだよ、と答えてくれました。エエー!俺の大好きな『GOOD TIMES』のフィービが歌っていたのかということで、その後すぐこの曲が入ったアルバム『雪模様』を買いました。

フィービ・スノウ/雪模様ウラ

これはジャケットの裏。当時は気づかなかったというか、知る由もなかったのですが、彼女と一緒に写っているのが娘さんのヴァレリーだったんですね。写真の下に小さく「夫とヴァレリーと友人に捧げます」という献辞が載せられているのが、今となっては切ない。

そうだったのか……。35年の時を経て初めて知る彼女の人生は、胸に迫るものがあります。

今夜はフィービの2枚のアルバムをアナログで聴きながら、しんみりとお酒でも飲もうか。
いや思い切り楽しいひと時にしよう、この歌のように。

  ♪さあ、みんな、ここに集まって
   良き時代を楽しもうよ
   私たちの魂を和らげるのには
   ここがとにかく最高なのさ
   ここではなにもかもが素敵―― 一晩中
                     (『GOOD TIMES』山本安見訳)



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Comment

僕も大学時代にこのアルバムに衝撃を受けました。
一曲目のかっこいいイントロ。
今だにコピー出来ません・・・(笑)

CDでは別テイクも収録されてました。

Re: タイトルなし

この『GOOD TIMES』のイントロと、
ライ・クーダーが弾く、マリア・マルダーの『ANY OLD TIME』の間奏。
この2曲が弾けるようになるなら、寿命が5年縮んでもいいと思えるくらいです。

そうすると、俺は95歳までしか生きられないのか。

No title

はじめまして、オジィ川端さん!
フィービィ・スノウは最近知りましたが、なんだか声とギターが心に染みて
とても気に入っています。
この『GOOD TIMES』って、彼女のオリジナルなのか、それとも誰かのカバーか
気になって調べていたら、このブログを知りました。
彼女の事少しわかって余計身にしみました。
ありがとうございます。
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